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「五輪」を発案したのは新聞記者

2月4日、北京オリンピックが開幕しました。日本選手の頑張りに期待したいところです。オリンピックの事を五輪と表記していますが、この「五輪」という言葉、今でこそ国語辞典にも「(五輪旗を用いるからいう)オリンピックの俗称」(広辞苑第6版)と出てきますが、実はオリンピックの訳語として使われるようになったのは、オリンピックの歴史から見ればそれほど昔のことではありません。まず五輪の漢字から連想されるのが中国での表記。漢字なので中国語に由来するのではないかと思われがちですが、実は無関係です。中国でオリンピックは発音に似た音をあてており「奥林匹克運動会」が正式表記で、前回の夏の北京五輪の際は「奥運」という略称も見られました。同じ漢字圏でも日本と中国では表記が異なります。

では、なぜ日本では五輪と表記するようになったのでしょうか。(三省堂)のオリンピックの項目には「『五輪』はゴリンと読まれ、戦前に日本で新聞記者がスペースを節約するために造り出したもの」とあります。発案したのは、読売新聞記者だった川本信正氏。昭和39年の東京オリンピック誘致決定を巡る取材をしていた36年、新聞の見出しで「オリンピック」は長い、略せないかという相談を紙面の編集をする担当部署から依頼を受けて思いついたものという事です。

今では、普通に使っている言葉ですが、いろいろな歴史があるのかと感じました。

本社営業 安田