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山岸一雄氏を偲んで

去る4月1日、東京は満開の桜で華やいでいたであろう春の日、ラーメン界の巨星、山岸一雄氏が旅立っていかれました。

山岸氏といえば、東池袋の大勝軒の店主として、100人以上の弟子を全国に持つ方として、TVにも多く取り上げられました。そして何より「つけ麺」の開発者は山岸氏であるというのが通説です。その「つけ麺」は過日、新横浜ラーメン博物館により「食文化として確立している」と認められました。つまりは、新たな食文化を築いた方と言えるでしょう。

しかし、つけ麺の開発、ラーメン自体の美味しさは去ることながら、山岸氏が愛され、尊敬されてきたのは、その人柄にこそ理由があるそうです。

氏は、弟子には全てを包み隠さず教え込み、早いときには入店から3ヶ月で独立させていたそうです。これは、「まだまだ弟子入りしたい人が後に待っている、早く入れてあげたい」という心遣いがあったそうです。子供がいらっしゃらなかった氏は弟子を我が子のように可愛がり、「彼らが味を受け継いでくれればいい」と語っておられたとか。

独自の技術や知識を武器に、利益を追求することはもちろん正当で素晴らしいことですが、そういう競争が当たり前の社会において、自身の技や知恵を惜しむことなく、多くに分け与えた山岸氏の行いこそが、新しい食文化を築くに至った要因なのかもしれません。

まるで「美味しいものを皆が食べられたらそれでいいじゃない」と天国で笑っておられるような気がします。私も東池袋の大勝軒には伺ったことはありませんが、恐らくお弟子さんのお店であろう熊本にある同名店でその味を経験することができました。

ご冥福を心からお祈り申し上げます。

 

さて、私も自称ラーメン麺通として、マイD級レシピでも発表しちゃいましょうかね。

まずラーメン、醤油味です。袋麺で最近流行の「生麺みたい!」的なタイプがお勧め。

麺は普通に茹でて、その間に別にお湯を沸かします。添付のスープをそのお湯で小鉢などにかなり濃い目に溶きます。普通にラーメンとして食べるときの半分くらいの湯量でしょうか。その濃い目スープに『この家、俺の出番少ねえなあ』と思いながら冷蔵庫に待機している、しゃぶしゃぶ用の「ゴマダレ」を適量入れます。さらにそこにラー油をお好みで、多めがお勧めです。あとは茹でた麺を湯きりして皿に盛りまして、つけ麺風に頂きます!

「ん~~~ デリシャス!! ゴマダレが酸味とまろやかさを出している!」とか独り言を言いつつ食しておりますと、今日も家族の冷ややかな目が突き刺さります。

「またなんかしよらすばい・・・」

息子に「食うか?」と聞きましたが、「よか!」と一蹴されました。美味しいのに(泣)

皆様も、せっかくの袋麺1つを無駄にするお覚悟を持ってお試しくださいませ!

 熊本営業所 櫻田